ぬくぬく日記

ぬくぬく生きていきたい。双極性障害Ⅱ型、不安障害があります。障害者雇用で働いています。

休職日記21

やっとnoteを書く元気が出てきた。
ずっと、ずーっと、布団の中で、じっ、と動かず、それでもこころは嵐のようで、生を否定する言葉と、まんじりともせず、戦っていた。


戦うといっても、こちらは防戦一方で、攻撃しようにもわたしには剣も、弓も、盾すらなく、ただただうちひしがれる体があるばかりで、自分の中から湧き出てくる無限の否定に、なすすべもなくさらされて、嵐が過ぎるように、この雨が止むように、と、布団をかぶって、時には泣いて、ただ耐えた。



今日、晴れて、少しあたたかくて、それを感じ取るこころがあって、あ、こころのなかに嵐がいない、無限に湧き出る否定がいない、と感じた。



今朝は、朝8時からの映画を、同居人氏2と観に行く約束をしていた。
それよりあとだと、日曜日だからとても混むし、否定の嵐の中にいたわたしが外に出るには、ちょっと厳しい、と伝えていた。
人混みの中で、平静を保つ自信がなかった。
だから、朝イチの映画なら行けるかも、と伝えると、同居人氏2は、全然いいよ〜と、歯牙にも掛けない様子だった。


ありがたくそうさせてもらい、久しぶりに外出の支度をする。


まだ半目のまま2人して食卓に置いてあったパンを適当に食べ、家を出る。
同居人氏1はごにょごにょ言って、やっぱりおうちが1番なようで、今日も外出はパス。
同居人氏1の律儀なところは、毎回、「一緒に行こうかな」と言うところ。
言いながら、絶対に寝巻きから着替えないところ。
行く気ないわけじゃあないんですよアピールが、毎回律儀だ。


早朝の映画館は、なんならそれなりに混んでいた。でもまだ大丈夫。これくらいの混み具合なら大丈夫。若い子たちが多かった。若者は朝から元気だなあ、とぼんやり眺めながら、ポップコーンと飲み物を買う。
なくてもいいのに、なぜか買ってしまうポップコーン。映画の最中に気を遣いながら食べることになるのに、絶対こぼすのに、買ってしまうポップコーン。味は、ハーフ&ハーフってやつにした。塩味とキャラメル味。キャラメル味がわたしの席側にくるように、ひっそりと、座席にセットした。



観たのは、これです。
世代ど真ん中で、毎週アニメも観てたけど、人に熱く語れるほどストーリー覚えちゃいない勢のわたしでも、最高によかったです。
マンガ知らなくても楽しめるかもしれない。映画として、すっきりと完結していて、いいもの観たなあと思わせてくれた。

https://slamdunk-movie.jp/


音でっかいな、とか、人がいっぱいだな、とか、いつも映画館で「怖い」と思うことを忘れさせてくれる2時間だった。


生への否定、湧き出る否定の嵐の中で、わたしは綱渡りをしているようだった。
それはひどく細い境界線で、どちらかに傾けば、わたしは、もうどこにも行けないと思った。


そんなわたしが観たこの映画は、生への否定、湧き出る否定そのものを、吹っ飛ばす熱と、一瞬にかける、その一瞬に全てを込める、ただそれだけのことを、画面を通して伝えてくれた。


コートの上にあるのは、いま、ここ、だけ。
そこに辿り着くまでに膨大な思いがあるけれど、試合が始まったら、いま、ここ、だけ。
勝つために、走る。走って走って走って走って、ボールをゴールにいれるそのためだけに、とにかく、ボールを、追いかける。
追いかけ続ける。そのきらめきを追いかけた2時間だった。


連れ出してくれた同居人氏2に感謝だ。
お外に出られることが奇跡だから、奇跡のうえに、良い映画を観られて、わたしは幸せだ。


明日は、朝から、動いてみよう。
そんな風に思った、休職5日目。