2022-07-21 詩04 ほんとうの夏 水曜日今年はじめて蝉の声を聞いたたしかに蝉の声だった蝉に混じってこどもの歓声ボールの跳ねる音ひとりで蹴り続けているのかもしれない誰もいなくとも弾ける声蝉蝉の声と混じり合って夏を知らせる今年はまぼろしの夏が6月の終わりにやってきてしばらく居座った今日水曜日ここからの夏はほんとうになるだろうか今日水曜日蝉の声が聞こえたたしかに聞こえた蝉はじまりの声まぼろしのおわり夏の嬌声ゴールはすぐそこひとりで蹴り続けて何度でも