今朝は起き上がることができた。
布団のなかで少しぐずぐずして、行けないかもしれない、と思ったけれども、このまま行けなくなってしまうのは悲しい、今の居場所をなくしてしまうのは悲しい、と思って、起き上がった。
起き上がったら、着替えることができて、化粧することができて、朝ごはんを食べることができた。
昨日はここまでやっても尚、つらく、悲しく、涙が出てしまい休むに至ったのだけれど、今朝は涙を出すこともなく、家の玄関を出ることができた。
駅まで歩くことができて、時間通りの電車に乗れた。職場の最寄駅で降りて、時間通りに出勤することができた。
制服に着替えて、朝礼を終えて、仕事が始まったとき、ようやくほっとした。ほっとした自分に嬉しかったし、ほっとしたら、いつもの流れに乗ることができて、少しは役に立つように仕事をすることができた。
わたしが休んでも、みんな何も言わないでいてくれる。(もちろん出勤してすぐに謝罪するけれど)
でも今日、最近仲良くしてくださるひとから、昨日はどうしたの?と、初めて聞かれた。
ちょっと調子が悪くって、すみません、と答えると、そうかそうか、無理しないでいいんだよ、と言われて、うっかり涙が出そうになった。
働いているときに、ふいに優しくされると、その優しさがまじりっけのない、ほんとうに真っ直ぐなものだと尚更、すっと胸に入ってきてしまい、うろたえて、優しくしてくださったことがありがたくて、涙が出そうになる。
涙が出そうになって初めて、あ、やっぱり働いているときは、どこかぴんと、緊張の糸を張っているのだなあと、気がつく。
今までのどんな職場でも、関わってくれた方々はみんな優しかった。わたしには優しいけど、別の人には冷たくて、それがつらくてたまらない時がたくさんあったけれど、今の職場は、みんな、だいたい、どんなときも、優しい。それがありがたくて、それがとても安心で、だからこそ、ここで役に立ちたいなあと、思うのです。
今日は働けてよかった。
働くことができて、楽しかった。